以布利通信83 アオリイカ育成の挑戦(1)

こんにちは、以布利センターです。
日中には30℃近くの日が多くなり、屋外作業の多い以布利センターでは暑さとたたかいながら作業をしています。
今回は、以布利センターで取り組んでいるアオリイカの育成について数回に分けてお知らせしたいと思います。

みなさんはアオリイカの卵を見たことがありますか?自然下では潮通しの良いガラモ等の海藻や海中にある様々な構造物に産み付けられています。以布利センターの周辺では、春から初夏にかけて親イカが産卵するためにやってきて、たくさんのアオリイカの卵塊が見られます。
アオリイカの卵は、房状に見える卵のうの中に数個入っていて、まるでサヤエンドウのような構造です。その卵のうが数百ほど集まったものが卵塊として産み付けられるのです。
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人工で飼育する場合も、自然の状態と同様に水通しが良く、常に綺麗な水で、また、卵に好ましい水温にしないと発生(卵が順調に成長すること)が進みません。
特に、卵塊の真ん中にある卵のうや上側にある卵は水のあたりが悪いため、腐りやすいです。そこで、以布利センターでは、槽内で一定の流れを作ることができるクラゲ用の水槽に卵塊を吊るして飼育し、常時新鮮な海水を入れて、どの卵にも水がまんべんなく当たるように工夫しました。
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順調に発生が進むと、卵のうにくびれができ始め、3週間弱位でアオリイカの赤ちゃんの姿が、明瞭にわかるようになります。ここまでくると孵化はもうすぐです。
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そして、孵化しました。孵化直後は4~6mm位と小指の爪半分位でとても小さいです。
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孵化率はだいたい、8割~9割位と良好でした。しかし、アオリイカの育成はここからが大変なのです...。次回に続きます。

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