以布利通信63 ミミイカ・隠れ身の術

こんにちは、以布利センターです。

センターの目の前にある、以布利港にはトウゴロイワシの群れが入ってきたり、定置網にはブリやメジナが多く入ったり、春の訪れが近いと感じる魚が見られるようになってきました。
今回はイカの仲間・ミミイカが持つチャームポイントを紹介したいと思います。

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ミミイカは胴長が大きくても5cm位で、外套膜(胴の部分)はドーム形をしています。
生息地は北海道南部から九州までと幅広く分布しますが、流通量は少なくスーパーなどではあまり売られていません。
したがって、多くの方は見たことがないと思いますが、ダイビングや釣りをする方は見る機会があるのではないでしょうか。

特徴的な「ヒレ」は丸くて、後ろ寄りについているため、まるで耳のように見えます。
ミミイカの「ミミ」は「耳」!

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ミミイカは潮間帯や砂泥底に生息します。
このような場所はミミイカの餌となる生物が多いのですが、外敵が多く、食べられる危険もあります。
したがって、日中は餌を獲る時間帯を除き、底や砂の中で身を潜めているようです。

砂に潜る時は身体を上手に使い、このようにあっという間に潜ります。



特に、見ていただきたいのは潜り終わった後です。
腕を使って、数回身体に砂をかける様子が見られます。



この様子が一生懸命なように見えて、微笑ましいと思う飼育員でした。

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