2022.12.12
生きもの情報
世界初・イトマキエイの妊娠を確認しました
世界初繁殖に向けて、万全の環境を整えます 館内「太平洋」水槽にて、飼育展示中のイトマキエイが妊娠していることを確認しました。飼育下におけるイトマキエイの妊娠は世界初です。 また、より万全な出産環境を整えるため、12月15日(木)から当面の間「太平洋」水槽に仕切り網を設置します。 イトマキエイは2008年に海遊館が世界で初めて展示に成功した種で、現在も雌雄それぞれ1頭、計2頭を「太平洋」水槽にて飼育展示しています。 2022年2月頃より交尾行動を確認しており、超音波検査によって8月17日に胎仔1尾の妊娠を確認しました。 イトマキエイは胎内で仔をある程度成長させてから産む「胎生」であり、現在胎仔は体盤幅(両胸びれ間の大きさ)が約50cmほどです。 今後70~90cmほどまで成長し、2023年2月頃に誕生すると予想しています。 イトマキエイについて 英名Spinetail devilray学名:Mobula mobula 世界中の熱帯、亜熱帯海域の沿岸から外洋まで分布する体盤幅約3mの大型のエイで、頭部にある一対の頭びれが特徴。生息数の減少が示唆されており、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストでは「絶滅危惧種(EN)」に指定されている。生息域や、飼育例の少なさから研究が進んでおらず、生態に謎が多い。 パネル展「イトマキエイの繁殖に挑戦!~謎多きイトマキエイの生態とは?」について イトマキエイの生態や、繁殖に向けた飼育員の取り組み等を紹介するパネル展を開催します。 会 期 2022年12月23日~ 会 場 「太平洋」水槽5階観覧通路 ※生き物の状態により、予告なく内容を変更または中止する場合があります。
2022.12.03
生きもの情報
アマゴ、ヤッコエイが産まれました!
それぞれ館内にて飼育展示中です。 「日本の森」水槽で暮らすアマゴと、「モルディブ諸島」水槽で暮らすヤッコエイが繁殖しました。それぞれ館内にて飼育展示中です。アマゴの仔魚は、水槽内にて産卵した卵から誕生しました。現在も腹部に卵黄の残った状態で、今後しばらくは餌ではなくこの卵黄の栄養によって成長します。海遊館では初めての展示ですが、石の間などに隠れていることが多いので探してみてください。ヤッコエイは水槽内で11月30日に誕生しました。誕生したヤッコエイはオス1匹で、よく水槽内の砂に体を隠し、目だけを出している様子が見られています。海遊館は過去に日本動物園水族館協会所属の動物園・水族館において初めて繁殖に成功した園館に贈られる「繁殖賞」をヤッコエイの繁殖で受賞しています。 アマゴの仔魚について 出 生 日 2022年11月下旬 展 示 数 約5匹 展示場所 「ぎゅぎゅっとキュート」 そ の 他 アマゴの卵を合わせて展示しています ヤッコエイの稚魚について 出 生 日 2022年11月30日 性 別 オス 展 示 数 1匹 展示場所 「モルディブ諸島」水槽 ※生き物の状態により、予告なく展示内容を変更または中止する場合があります。
2022.10.28
生きもの情報
【約2万尾の大群雄!】カタクチイワシ約1万尾を搬入しました
2022 年10月28日(金)に、兵庫県妻鹿(めが)漁港から「チリの岩礁地帯」水槽に、カタクチイワシ約1万尾を搬入しました。今年、カタクチイワシの搬入作業は初めてです。 「チリの岩礁地帯」水槽 今回の搬入作業により、カタクチイワシの展示数は約2万尾となり、水槽の中をダイナミックに群雄する姿がご覧いただけます。海遊館ではカタクチイワシの展示を通して、海の不思議とすばらしさをお伝えしたいと考えています。 【カタクチイワシについて】 英名:Japanese anchovy 学名:Engraulis japonicusカタクチイワシ科。北海道から九州南岸までの沿岸域、瀬戸内海に分布する。沿岸近くの表層付近を大きな群れを形成し遊泳する。最大約20㎝まで成長し、大きく開く口の上顎が目立つため「片口」の名がついた。自然界では、様々な海洋生物の重要なエサとして生態系を支えている。 【「チリの岩礁地帯」水槽について】 水槽容量 :250t 水温:18℃ 展示面積:40㎡南米チリ沿岸の環境を再現しています。この水槽では、主にカタクチイワシとマイワシを展示しています。 【カタクチイワシ担当飼育員からのコメント】 体が小さく弱いカタクチイワシは様々な海洋生物のエサとなりますが、なすすべなく食べられているわけではなく、天敵から身を守るために大きな群れを作って生活しています。そんな群れを展示するためには、デリケートなカタクチイワシの状態に気を配りながら輸送、搬入しなければいけません。今回追加搬入をすることでより大きくなるカタクチイワシの群れの美しさを、たくさんのお客様にご覧いただきたいです。
2022.09.15
生きもの情報
※展示終了いたしました 海遊館初展示!「ギンカクラゲ」の展示を開始しました
海遊館初!「海月銀河」と特別展「視点転展(してんてんてん)」にて、「ギンカクラゲ」を期間限定で展示します。 ※展示終了いたしました ギンカクラゲは直径4cm程度の小型のクラゲです。1個体のように見える姿は、実は複数のクラゲが集まった「群体」という、クラゲの中でも珍しい生態を持っています。中央にある盤状の浮きを使って外洋の海面を漂いながら生活していますが、時折潮の流れに乗って沿岸部までやってきます。 今回の展示個体は、高知県土佐清水市にある海遊館の研究施設「大阪海遊館 海洋生物研究所 以布利センター」近くの港内で採集しました。 【「ギンカクラゲ」展示概要】 展示期間 2022年9月15日~ 場 所 海遊館3F「海月銀河」エントランスビル4階 特別展「視点転展」 展 示 数 12匹(直径約4cm) ※生物の状況により予告なく展示期間や展示数を変更する場合があります。 【ギンカクラゲについて】 学名:Porpita porpita盤状の浮きが銀貨に似ることが名前の由来。触手のように見える部分はそれぞれが「個虫」と呼ばれる個の生命であり、個虫が複数集まって1つのギンカクラゲを形成する。また、この姿はクラゲの生涯中の一形態である「ポリプ期」の姿で、一般的にクラゲと聞いて思い浮かぶ「クラゲ期」の姿は傘の直径が数mm程度ととても小さい。
2022.09.12
生きもの情報
オウサマペンギンの雛が誕生しました !
~「南極大陸」水槽内で親鳥が子育て中です~ 2022年8月25日(木)に、オウサマペンギンの雛が誕生しました。 現在、雛は親鳥の足元で過ごしており、餌をもらう際などに時折顔をのぞかせるなど、すくすく成長中です。 オウサマペンギンの雛について 産卵日:2022年6月30日 孵化日:2022年8月25日 体 重:221.1g (孵化日) 730.4g (9月12日) オウサマペンギンについて 和名:オウサマペンギン英名:King penguin学名:Aptenodytes patagonicus南極大陸周辺地域に生息。ペンギンの中で2番目に大きい種類で、体長約90cm、体重約12kgほどまで成長します。巣はつくらず、足の上に卵を置いて、お腹の皮膚をすっぽりと被せて卵を温めます。海遊館では今回の雛を含め計45羽の雛が誕生。
2022.09.09
生きもの情報
カリフォルニアアシカの赤ちゃん2頭の愛称が決定しました!【愛称決定を記念したイベントやグッズが登場します】
たくさんのご応募ありがとうございました! 今年6月に誕生したカリフォルニアアシカの兄妹の愛称が兄「 サン 」、妹「 ルナ 」に決定しました。 海遊館HPや各種SNS、そして館内に掲出したQRコードからお寄せいただいた計 534件 の案の中から、飼育員と海遊館ファンコミュニティー「生きものサロン」のメンバーで最終決定を行いました。また、アシカの愛称決定を記念したイベントやグッズも登場します。 1頭目(通称:ナミ仔) ■■愛称: 「 サン 」■由来:太陽の様に明るく育って欲しい ■出生日:2022年6月19日(日)■体長:約80cm(2022年9月7日、目測)■体重:18.5kg(2022年9月7日、実測)■性別:オス■父親:ミッチ 母親:ナミ ■■愛称: 「 サン 」■由来:太陽の様に明るく育って欲しい ■出生日:2022年6月19日(日)■体長:約80cm(2022年9月7日、目測)■体重:18.5kg(2022年9月7日、実測)■性別:オス■父親:ミッチ 母親:ナミ --> 2頭目(通称:アスカ仔) ■■愛称:「 ルナ 」■由来:月の光の様にやさしく育って欲しい ■出生日:2022年6月22日(水)■体長:約75cm(2022年9月7日、目測)■体重:17.0kg(2022年9月7日、実測)■性別:メス■父親:ミッチ 母親:アスカ ■■愛称:「 ルナ 」■由来:月の光の様にやさしく育って欲しい ■出生日:2022年6月22日(水)■体長:約75cm(2022年9月7日、目測)■体重:17.0kg(2022年9月7日、実測)■性別:メス■父親:ミッチ 母親:アスカ --> 【飼育員のコメント】 この度はたくさんのご応募ありがとうございました。素敵な愛称候補がたくさんあり、本当に悩みましたが、皆様と一緒に愛称を決定できたこと、大変うれしく思っています。「サン」「ルナ」ともにすくすくと成長しており、誕生時から10㎏近く体重が増えました。健康管理や離乳を見据えたトレ ーニングも順調に進んでおり、体を触った健康チェックや、飼育員が誘導しながら体重測定も実施しています。 今後、2頭が母親以外のアシカたちとも良好な関係性を築きながら成長してもらえるよう、最大限サポートしていきます。 愛称決定記念イベント、グッズも登場! 2頭の愛称決定を記念した、様々なイベントやグッズが登場します。 担当飼育員オンライントーク 〜2頭のアシカ赤ちゃんの誕生と今〜 担当飼育員によるお話の他、サンとルナの様子を水槽から生中継します。 開催日時 2022年9月25日(日)14:00~15:00 定 員 先着200名 募集開始 2022年9月9日(金) 価 格 1,200円(税込) 詳しくはこちら 開催日時 2022年9月25日(日)14:00~15:00 定 員 先着200名 募集開始 2022年9月9日(金) 価 格 1,200円(税込) 詳しくはこちら --> アシカの赤ちゃん「トートバッグ」&「巾着袋」 サンとルナが生まれた時の様子をイラストにした、トートバッグと巾着袋を作りました。 販売場所:海遊館オフィシャルショップ海遊館オフィシャルショップオンライン 販売場所:海遊館オフィシャルショップ海遊館オフィシャルショップオンライン --> アシカあめ細工 アシカをモチーフにした2種類のあめ細工が、期間限定で登場します。 販売開始:2022年9月16日(金)~販売場所:天保山マーケットプレース2F なにわ食いしんぼ横丁内「あめ細工あめのとり」あめのとり営業情報はこちら
2022.08.30
生きもの情報
エトピリカの雛について
「アリューシャン列島」水槽で8月12日に誕生したエトピリカが亡くなりました。孵化当日に親鳥からの摂餌が確認できており、毎日体重測定を行いながら親鳥の子育てを見守っていましたが、8月26日(金)に死亡を確認いたしました。詳しい死因は現在調査中です。海遊館では、エトピリカの繁殖を目標に、温度、湿度の管理に加え、年間を通した照明スケジュールを調整するなど、自然環境の再現に努めています。また、日頃からトレーニングを実施しており、健康管理にも注力しております。今後は今回の繁殖で得た知識と経験を最大限に活かし、エトピリカの繁殖と保全に役立てていきたいと考えています。
2022.08.24
生きもの情報
タコ?クラゲ?「タコクラゲ」を展示中!
「海月銀河」にて、「タコクラゲ」(約20匹)を展示しています。 【「タコクラゲ」展示概要】--> 【「タコクラゲ」展示概要】 展示期間: 8月13日から9月頃(予定) 場 所: 海遊館3階「海月銀河」 展 示 数: 約20匹(傘の直径およそ1~2cm) ※生物の状況により予告なく展示期間や展示数を変更する場合があります。 【タコクラゲについて】 タコクラゲは口腕と付属器(傘の下にある紐のような部分)が8本あるなど、外見がタコに似ていることからその名がついたといわれるクラゲの一種です。日本では、黒潮流域の温かい海で夏から秋にかけて見られます。微細なプランクトンを捕食するほか、 「 褐虫藻 」 という 藻類 を体の中に共生 させていて、それが光合成してつくりだした産物を栄養分として使用しています。「褐虫藻」の量によって褐色や青色など、体色の異なる個体がいます。
2022.08.15
生きもの情報
海鳥、エトピリカの雛が誕生しました !
~「アリューシャン列島」水槽内の巣穴で親鳥が子育て中です~ 2022年8月12日(金)に、エトピリカの雛が誕生しました。 現在、雛は巣穴の中で親鳥と過ごしているため、水槽外部から様子を見ることが難しいですが、孵化後50日ほどで巣立ちを迎えます。 また、今後2~3年かけて黒い羽と鮮やかで美しい嘴を持つ成鳥と同じ姿になります。 誕生したエトピリカの雛について 産卵日 2022年7月2日 孵化日 2021年8月12日 体 重 54.7g (孵化日) 親 鳥 父親・愛称「おこっぺ」母親・愛称「ところ」(2019、20、21年の繁殖と同じペア) エトピリカについて 和名:エトピリカ 英名:Tufted puffin 学名:Fratercula cirrhata チドリ目ウミスズメ科に分類される海鳥の一種で全長約 40cm になる。 北太平洋の亜寒帯域に広く生息する海鳥で、現在、日本国内では北海道の一部地域でのみ繁殖が確認されているものの、その数は少なく、環境省レッドリストにて絶滅危惧IA類(※)に分類されている。 島や海岸の崖上部の土中に巣穴を掘り、集団で営巣し、メスは 1回の産卵で1 個の卵を産む。 海遊館では現在、今回誕生した雛を含む8羽を飼育展示している。 ※レッドリスト絶滅危惧IA類レッドリストは「日本に生息又は生育する野生生物について、専門家で構成される検討会が、生物学的観点から個々の種の絶滅の危険度を科学的・客観的に評価し、その結果をリストにまとめたもの」。 また、絶滅危惧IA類は「ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの」を指す。 (いずれも環境省HPを参照)
2022.08.07
生きもの情報
※展示終了しました 大型のクラゲ「ビゼンクラゲ」を展示中!
「海月銀河」にて、「ビゼンクラゲ」(傘の直径およそ40㎝、計3匹)を期間限定で展示しています ※展示終了しました 【「ビゼンクラゲ」展示概要】 展示期間 8月7日から約1ヵ月(予定) 場 所 海遊館3階「海月銀河」 展 示 数 3匹(傘の直径およそ40cm) ※生物の状況により予告なく展示期間や展示数を変更する場合があります。 【ビゼンクラゲについて】学名 Rhopilema sp. 南日本の沿岸海域に生息する。かつて岡山県児島湾が名産地だったことから「備前クラゲ」の名がついたといわれている。有明海沿岸では「あかくらげ」と呼ばれている。食用になり、寒天質の傘の部分は厚くて硬く歯ごたえがある。そのことから英名では「Edible jellyfish」(食用クラゲ)と呼ばれている。大きな個体では60cm、20kgにもなる個体もいるといわれている。傘の縁に触手(しょくしゅ)はなく、8本の口腕(こうわん)には、それぞれ多数の棒状の付属器が付いている。傘は白く、口腕は赤い。傘の縁を力強く開閉させて活発に泳ぐ。7月から10月頃にかけて、有明海沖合で刺網漁(さしあみりょう)によって漁獲される。有明海で見られるものは、他の海域のものと別の種類の可能性もあり、現在研究が進められている。