ブログ「海遊館日記」

「太平洋」水槽では、ホンソメワケベラのマッサージ店が好評のようです。
皆様にもお気に入りのお店があると思います。魚たちにも好みがあるようで、あるヤイトハタはいつも同じ場所のホンソメワケベラにマッサージしてもらってます。

また、1つのお店を1尾だけで運営していることもあれば、数尾で運営している場合もあり、まるで小型店から大型店まで軒を連ねているようです。
お客さん（訪れる魚たち）は、硬骨魚を中心にエイ、たまにサメまで、実にさまざまで、いつもどのお店も繁盛しています。
私が思う一番の人気店は「パナマ湾」水槽の向かい側の大型店です。ここには3～4尾のホンソメワケベラがおり、タマカイなど大型のハタ類に人気があります。

さて、冗談はここまでにして。

ホンソメワケベラは魚の寄生虫を食べたり、余分な粘液を食べたりすることで、他種から人気があるのですが、寄生虫などを食べる以外に、胸鰭でトントンやさしく叩くことで、魚をリラックスさせていると言われています。
ヨーロッパで行われた、ある研究では、ホンソメワケベラにマッサージされている魚は血中のストレス値が格段に下がったという結果が出たそうです。流石ですね！
本日、見回りをしていた時、いつもと変わらず忙しそうなホンソメワケベラを発見しました。今まで、ホンソメワケベラがマッサージをしているところをちゃんと見たことが無かったので、良く観察してみました。

お客さんはハマフエフキです。
動画の後半でホンソメワケベラが腹鰭を高速に動かし、トントントントンと絶妙なタッチをしてる！！動画の最後で決定的瞬間をスローにしたのでご覧ください。これがリラックスの妙技なんですね。

魚は寄生虫をとってもらえるし、マッサージで癒される（ストレス減少）、また、ホンソメワケベラは安定した餌（寄生虫や粘液）を手に入れることができる、まさにwin-winな関係が「太平洋」水槽で築き上げられていました。
皆様も是非、「太平洋」水槽に軒を連ねるホンソメワケベラたちをじっくり観察してみてください。