交尾は命がけ

先日「太平洋」水槽でレアな様子が撮影できたので、みなさまに紹介させていただきます!
早速、こちらをご覧ください。



中央で落ちていく2体の「ツマグロ」、ご覧いただけたでしょうか。闘争?と感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、これはツマグロの「交尾」です。
こんなにも間近で交尾の様子が撮影でき、感激です!

さて、この2尾を見てもらうと、一瞬オスの交接器(クラスパー)がメスの生殖器へ挿入されているのが見えますでしょうか。サメは魚の中でも珍しい「体内受精」を行うのです。
海遊館ではたまに、オス同士が間違えて交尾する様子も目撃されるようです(笑)

次に、交尾の態勢を見てください。ヒレを噛んでいるのがオス、噛まれているのがメス。痛そうですよね。
サメの中でも交尾の方法はいくつかありますが、ツマグロのオスはメスのヒレを嚙み、メスが大人しくなっている状態で交尾を行います。諸説ありますが、メスを支え、水中で安定して交尾するためという説もあります。「なんてダンディーなの」なんて思うかもしれませんが、交尾後のメスは嚙まれてボロボロに。野生のサメでは、ボロボロなメスほどモテモテなんて言われるようですが、最悪、命を落とすケースもあるとか...。

ちなみに今回交尾していたツマグロは後日、オスメスともに元気に泳いでいる様子をみせてくれました。どちらもお疲れ様!

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