リンゴとニンジンは何色?
- 2022.03.10
- 魚類チームの日記
カピバラの「アン」が主に食べているのはイネ科の青草ですが、少量のリンゴやニンジン、サツマイモなどの野菜も与えています。
ある日、どっちがいい?とリンゴとニンジンを同時に差し出してみました。
1度ニンジンを少し食べてから、リンゴを食べ始めました。
カピバラにも食べ物の好みがあるようで、アンはニンジンをあまり好きではないのか時々残すことがあります。
でも、リンゴとニンジン、全然色が違うのにどうして見た目で分からなかったんでしょう?
実は、カピバラなどのネズミの仲間「齧歯類」は、2つの異なる波長の光を見分けていると言われています。
色が見えるしくみは、目の中に光の波長の違いを受け止める機能「錐体細胞(すいたいさいぼう)」があり、光を受け止めることで脳が色として認識します。
そして、錐体細胞の種類(どの波長の光を受け止められるか)は生きものによって違いがあります。
私たち人間など大型の「類人猿(るいじんえん)」は3種類の光(3原色)を受け止める錐体細胞を持っているのに対し、その他多くの哺乳類は2種類の光(2原色)を受け止める錐体細胞を持っています。
他にも鳥類の多くは4種類の光(4原色)を受け止める錐体細胞を持っており、人間が見分けることのできない光も受け止めることができると言われています。
カピバラは人間と比べて受け止めることのできる光の種類が少ないため、私たちとは違った景色で世界が見えています。
今回も、ニンジンとリンゴの色が瞬時には見分けづらかったのかもしれません。
(見て判断より食欲が勝ったのかもしれませんが...汗)
この生きものはどんな景色が見えているのだろう?あっちの生きものは?
想像しながら観察すると、また違った楽しみ方ができそうですね!
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