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Blog 海遊館の舞台ウラ

展示のこだわりや、赤ちゃん情報、生きものたちの普段の様子など、
現場ならではの裏側をのぞいてみませんか?新しい発見がたくさんあるかも。

以布利通信99「海のプラネタリウム(夜光虫)」

梅雨入り前のとってもいい天気の日に、日課のクラゲ探しに出かけました。今日も暑いけど、海はきれいだな~と歩ていると...港の奥の方がいつもと違います。めっちゃオレンジやん!これはもしや...!そう、夜光虫です。いや、何それ?と思われた方も多いと思います。「夜光虫」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、「赤潮」と言われたら聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?夜光虫などのプランクトンが大量発生して一か所に固まると、海が赤く見えるので赤潮と呼ばれます。ちなみに水中から見るとこんな感じ。小さなつぶつぶが集まっているのがわかります。さて、この夜光虫、夜に光る虫と書きますが、その名のとおり光ります。が、カンカン照りの海では光っててもわからない!そこで少しだけ水ごと夜光虫を捕まえてセンターに持って帰りました。そして暗い部屋で揺らしてみると... おぉ!光った!赤潮と聞くといいイメージがないですが、こうやって見るととてもキレイです。何事もいろんな角度から見たり考えたりすることが大切だなぁと思う今日この頃です(飛躍しすぎ...?)

海洋生物研究所「以布利センター」

2025.07.01

こぶこぶデビュー(コブエイレネクラゲ)

みなさんこんにちは(^▽^)/ 突然ですが、皆様にぜひ見てほしいクラゲをご紹介します! このクラゲは現在 "コブエイレネクラゲ" といいます。 このクラゲは特に珍しいクラゲでは無いのですが、少し変わった経歴があります。 実は、数年前まで水族館の中でしか見つかっておらず、このクラゲについてあまり分かっていませんでした。 ところが、実は中国ではすでに見つかっており、別種(ギヤマンクラゲの仲間)として誤登録されていたのです!  今回、コブエイレネクラゲは大量の稚クラゲが発生したのですが、クラゲが沈まないぎりぎりの弱めの水流をエアレーションで発生させて管理してみました。クラゲ担当曰く、通常通り、止水で管理するほうが育つのでは?とのことでしたが、今回のクラゲたちは止水では全く育たず、水流を発生させたほうが育ちました。その後、形が崩れてしまう個体が出てきたり、徐々に消滅する個体が出てきたりと展示できるサイズまで育つかハラハラドキドキでした。今回、私が初めて管理に関わったクラゲを展示デビューさせることができたので、うれしくてブログに書いてみました。海遊館では久しぶりの展示になります。みなさん是非私が育てたクラゲを見て、SNS等にたくさんアップしてくださいね!

無脊椎動物

2025.06.29

  • #クラゲ

アシカの赤ちゃんが産まれました!

2025年6月12日午前8時00分に「モンタレー湾」水槽でカリフォルニアアシカの赤ちゃんが産まれました。出産したお母さんの愛称はアスカです。アスカは過去、3回出産を経験しており、今回で4回目の出産になりました。アシカは妊娠できる期間が1年のうちでごくわずかな期間に限定されており、また出産日の特定が難しい生きものです。今回、より安心してアスカに出産してもらえる環境を整えるため、事前のエコー検査や体重測定など、獣医師との連携を密にしてより一層トレーニングに努めました。 しかし5月に入ると、出産が近くなっていた影響か、日に日にアスカはナーバスになり、今まで順調だった検査やトレーニングが不安定になっていきました。お腹はどんどん大きくなり、体重も過去最高まで上昇。いつ生まれててもおかしくない状況がつづき、飼育員は毎日ドキドキの日々。そして6月11日、アスカはエサを食べなくなり、我々は待ちに待った出産の兆候だと確信しました。24時間体制で観察をつづけ、翌朝6時頃に出産が始まりました。そして2時間後、多くの飼育員らに見守られる中で無事に出産! ※ ↓ 出産シーンの映像ですので、ご視聴にご注意ください※ 赤ちゃんも元気そうで、数時間後には授乳を確認することができました。性別はオス、体重は9.4㎏で、母子ともに健康状態は良好!!!※アスカは出産4回目にして初めての息子です。赤ちゃんは生後1週間を超え、どんどん行動範囲やレパートリーが広がっています。まだ体が小さく岩陰に隠れているため、観覧通路から少し見えにくいかもしれませんが、随時、成長の様子をお届けしたいと思います!

赤ちゃんブログ

2025.06.20

  • #カリフォルニアアシカ

祝!「古賀賞」受賞

ブログでも何度も紹介している、ミナミイワトビペンギンの人工繁殖研究。昨年、世界で2例目となる冷凍精液を用いた人工授精によるヒナが誕生しました!このヒナもう大人と変わらない大きさまで成長し、元気に過ごしています。この度、このミナミイワトビペンギンの人工繫殖研究が、日本動物園水族館協会が定める「古賀賞」を受賞しました!古賀賞!? なにそれ? 初耳.........。そうですよね、この古賀賞、一般的な知名度はほぼありませんが、この業界の中では実はとってもすごい賞で、国内の動物園水族館に与えられる賞の中では最高に栄誉ある賞なのです。希少動物の繁殖における特に優れた業績や、繁殖が難しく世界的にも重要な種の繁殖に成功した場合に贈られる賞で、受賞するのは海遊館では初めてのことなのです。先日その授賞式に葛西臨海水族園のスタッフと海遊館スタッフとで参加してきました。(ミナミイワトビペンギンの繁殖研究は、葛西臨海公園と海遊館の共同研究です)授賞式の様子はこちら。(豊橋総合動植物公園提供)立派な金屏風のある会場での授賞式に少し緊張しましたが、最後はみんなでニコリ。(豊橋総合動植物園提供)授賞式の後には受賞記念講演も行いました。(豊橋総合動植物公園提供)この研究は、2011年から開始し、今年で15年目に入ります。その間、3羽の人工授精によるヒナが誕生しました。ミナミイワトビペンギンの繁殖生理の解明や人工授精技術の開発はようやく目途が立ってきました。ここからの目標は、この技術を使って、国内のミナミイワトビペンギンの繁殖の問題(繁殖率の低さ)を解決していくことです。また、この研究の最終目標は、この人工繁殖技術を野生下のペンギンの保全に役立てることです。野生下のミナミイワトビペンギンは、気候変動や漁獲の増大による餌生物の減少などが要因で生息数が減り、国際自然保護連合(IUCN)が制定するレッドリストでは「危急種(VU)」に指定されているなど絶滅が危ぶまれています。今はまだ、この技術を活かすタイミングではないかもしれませんが、いつの日かペンギンたちに危機が迫った際には、動物園水族館の飼育下だからこそ得られた繁殖技術を活かし、ペンギンたちの未来をまもることができればと考えています。【過去の人工繁殖についてのブログ】人工授精へのチャレンジ(2024.04.27) 葛西臨海水族園とタッグで世界初の快挙達成(2022.08.16)今年もチャレンジしました(2021.08.08)ミナミイワトビペンギン人工繁殖(2018.05.07)

ペンギン

2025.06.19

  • #ミナミイワトビペンギン

北海道の海

先日クラゲの勉強会で北海道の室蘭に行き、現地の海のクラゲを見ることができました。北海道の海はまだ海水温が低く10℃近くまで下がっていました。海に手を入れるととても冷たく痛かったです。海水温が大阪湾と比べるとかなり低いため大阪湾では見ることのできないクラゲがたくさんいました。今回は2種類のクラゲを紹介します。まずはこちらの写真を見てください 。この白いぽつぽつ、実はすべてクラゲです。このクラゲはシロクラゲといい「海月銀河」でもおなじみのクラゲです。私も野生のシロクラゲを初めて見ましたがこんなにたくさんいるとは思いませんでした。(さすが北海道の海。。。)続きましてこちらのクラゲです。このクラゲは大阪湾でもよく見るミズクラゲでは?と思う方もいらっしゃるかと思います。しかしこの個体はミズクラゲではなくキタミズクラゲといいミズクラゲとは別種のクラゲです。このキタミズクラゲの特徴は傘の縁の部分が褐色になります。現在海遊館ではミズクラゲとキタミズクラゲの展示を行っているのでぜひ実際に見比べてみて下さい。今回、この2種のほかにもいろいろなクラゲを見つけることができ、冷たい水域での生態を学ぶことができました。また機会があればほかのクラゲも紹介させていただきます!!

無脊椎動物

2025.06.15

  • #クラゲ
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