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(番外編)北極圏への道2026 船での食事

今回は船での生活、特に食事についてご紹介します。乗船前にも「船の食事ってどんなの?「金曜日はやっぱりカレー?」「和食は出るの?」など、食事についてよく聞かれました。先にお答えすると、船での食事は和食中心ですが洋食や中華もでます。金曜に限らずカレー(ちょっと辛め)はよく出ます。そんな食事は船の司厨部の方が作ってくれます。船の食糧庫もちらっと見せていただいたので、ご紹介しますね!まずはお米や調味料が置かれている冷蔵庫です。写真を撮ったのが航海の2/3くらいが過ぎた時だったので少なくなっていますが、日本出港時には棚に入りきらないくらい大量のお米があったそうです。その量なんと10kg×80袋!1日15kgくらいお米を炊いているそうです。そしてお米は無洗米ではないので、毎日手で洗っているとのこと...ありがとうございますm(_ _)m続いては野菜用の冷蔵庫です。冷気が直接当たると傷んでしまう白菜や大根などはシートで覆って保存されていました。そして約40日間の航海中、生野菜が不足してしまうので、寄港したノームでトマトやレタスなどの野菜を買い足したそうです。おかげでおいしいサラダが食べられます。ありがたい...最後はお肉やお魚用の冷凍庫。ブロックの大きな塊肉もありました!お肉やお魚は冷凍保存ができるので日本で積み込んだものを使用しているそうです。ちなみにメニューは航海が始まる前に全て料理長が考え、それに合わせて食材を発注、積み込むとのこと。今は次の航海のメニューを考えているのだとか...なるべく航海中にメニューが被らないよう、たまにレシピサイトなども参考にしながら献立を組み立ててくれているとのこと、本当に頭が下がります。今日もおいしいご飯をありがとうございます!そして、そんな司厨部のインタビューもあり、海遊館の生物紹介もあった国立極地研究所さんのライブ配信はご覧いただいたでしょうか?もし見逃していてもご安心ください!アーカイブを残してくださっています!【極地研公式】LIVE!「おしょろ丸」北極航海2026 第2回第1回のライブ配信にも海遊館がちょこっと出演していますので、ぜひ併せてご覧ください!【極地研公式】LIVE!「おしょろ丸」北極航海2026 第1回

北極圏調査2026

2026.08.14

  • #北極圏

サメやエイの呼吸

前回、「魚の呼吸方式とは?」というブログで、一般的なお魚(硬骨魚類)の呼吸について紹介しました。 今回はサメやエイ(板鰓類)の呼吸について、硬骨魚類との違いや特徴をご紹介したいと思います。サメやエイも魚類です。魚は水中生活をしているので、肺ではなく鰓を使って水中の酸素を取り込んでいます。それはサメやエイの仲間も同じです。鰓に水を流す方式が、ポンプ方式とラム換水方式の2種類あるのも同じです。 では、硬骨魚類とサメやエイ(板鰓類)はどんな違いがあるのでしょう。 硬骨魚類とサメやエイはエラの外部形態が大きく違います。 硬骨魚類は鰓蓋(えらぶた:鰓を覆うフタ構造)が左右にそれぞれ一つあり、外側から鰓は見えません。▼ヒフキアイゴ一方、サメやエイには鰓蓋はなく、鰓孔と呼ばれるスリット状の穴が左右に5-7対開いています。▼イヌザメ鰓孔呼吸の際に鰓孔が開くと板状に並んだエラが外からも確認できます。これが、サメエイの仲間が板鰓類と呼ばれる由来とも言われています。また、多くのサメやエイには、目の後方に噴水孔と呼ばれる穴が開いており、これは水の取り込み口として機能します。 ▼トラフザメの噴水孔 噴水孔は底生性のサメエイでよく発達していますが、外洋性や遊泳性の高い種類では水の抵抗を極力小さくするため、噴水孔は退化しているといわれています。▼エイラクブカの噴水孔例えば底生性のエイは、口がお腹側に付いており、その口が底に接して水の取り込みを塞いでしまうため、口から水を取り込むのは効率的ではありません。 口だけでなく噴水孔からも水を取り込み、鰓に水を流します。 【エイの呼吸】 噴水孔の発達や退化は、それぞれの種の呼吸様式にも関係しています。サメやエイも、硬骨魚類と同じポンプ方式とラム換水方式の主に2つの呼吸様式を持っています。ポンプ方式を取るサメは、底でじっとしているタイプの底生性、低遊泳性の種類(ネコザメやイヌザメ、ドチザメなど)で、噴水孔がしっかりと発達しています。【イヌザメの呼吸】 反対にラム換水方式を取るサメは、外洋性、遊泳性が高い種類(シュモクザメ、ツマグロなど)が含まれます。▼シュモクザメ2つの呼吸方式、どちらも行うサメやエイもいます。こちらはエイラクブカの呼吸です。【エイラクブカのラム換水呼吸】 【エイラクブカのポンプ方式呼吸】 口を開けて泳ぎほとんど鰓孔が動かないラム換水方式と口と噴水孔の開閉によって水を取り込み呼吸するポンプ方式、どちらも使い分けているようです。サメやエイたちの呼吸、とっても奥が深いのです。ぜひ水族館に来た際は、呼吸にも注目してみてくださいね。

魚類

2026.08.02

⑭北極圏への道2026 もう1つのお仕事

航海も終盤に差し掛かってきました。北極圏での観測を全て終え、船は日本に向けて航海を続けています。今日のお話は「講義」についてです。私たちは生きものの収集だけでなく、航海後半から乗船されている「公開実習プログラム」の実習生の方々へ、水族館飼育員として生きものや仕事内容について講義をするというもう一つの乗船目的があります。公開実習の詳細はこちら⇒ArCS III おしょろ丸公開実習そんな講義のお話に入る前に、皆さんは覚えておいででしょうか?⑤北極圏への道2026で、私たちは日付変更線を超えたために「6月27日」を2回経験することになりました。そして、帰りにもう一度日付変更線を超えた時、〇月×日がなかった事になる...。それはいつだったのか?発表します。デケデケデケデケ...デン! 「7月20日(海遊館開業記念日)」でした!!(UTC...世界の標準時間 JST...日本の時間 SMT...船の時間)世間では36歳を迎えた海遊館ですが、私たちはまだ35周年イヤーが続くということで、もう1年盛り上がっていきたいと思います。では本題の講義へ。今回のお題は「採集」です。おしょろ丸航海や2016年のカナダでの北極圏生物収集、その他国内での採集まで、それぞれの採集方法についてお話ししました。 実習生の皆さんは自然や生物学だけでなく、経済学や教養学、農学といった様々な専攻の方が参加されています。普段とは違った視点の質問をたくさんいただき、私たちも刺激になりました。 午後は外に出て飼育体験です。水槽の仕組みを解説した後、餌やりと水槽掃除を体験いただきました。真剣に取り組む皆さんを見て、新米飼育員だった頃の懐かしい気持ちが蘇りました。いや、今も真剣に仕事してますけどね?そんな実習生や北海道大学の学生さん、研究者の方々と過ごす旅ももうすぐ終わりです。日本が近づいてじわじわ暑くなっていますが、自分も生きものたちも体調を崩さないよう、最後まで気を抜かずに頑張ります!

北極圏調査2026

2026.07.31

  • #北極圏

⑬北極圏への道2026 荒れる海とかわいい目

航海の後半が始まり、再びベーリング海峡を抜けてチャクチ海に入りました。予定通りに航行すると海峡通過時に荒天になりそうだったので、手前の陸地を風よけに停泊して一晩やりすごしたのですが...シリーズ④ の時以上の大揺れ!外は危険なので船の中で待機して、風がおさまった午後から水槽の様子を見に行きました。 山場を越えたとはいえまだまだ波が高く、船とぶつかる度に白波と細かい泡が周囲を包みこんでいます。激しい海は怖さを感じさせますが、同時に泡が少し沈んだ時の水色がとても綺麗で、ずっと見ていたくもあります。あとこの色を見ているとソーダフラッペが飲みたくなる。船の上では毎日バリエーション豊かなおいしいご飯を食べられますが、やはりないメニューもあるので、そんな食べ物、飲み物たちが日本に帰る楽しみの1つです。...そろそろ水槽の様子を見に行きます。今日は生きものたちの中から、貝のなかまをご紹介。 まずは北極の生きものとしておなじみのハダカカメガイ(クリオネ)。ですが、頭から触手のようなものが伸びていますね。これは「バッカルコーン」という器官で、獲物を捕らえる時に活躍します。採集した時に餌である「ミジンウキマイマイ」という貝の殻が一緒に入っていたので、獲物の気配に反応していたようです。バッカルコーンに目がいきがちですが泳ぎもまたすごい...!普段の優雅な泳ぎとは一転、どう猛なハンターの一面が垣間見えます。次は「ベッコウタマガイ」のなかま(中央のオレンジ)。貝殻は柔らかい体に覆われていて、一見ウミウシのようにも見えます。そして何よりこの貝、\ 目がカワイイ! /普段は体の上部に隠れがちだけど、時折見える小さな「・」目が妙な愛くるしさ?を感じさせてくれます。まだまだ航海は続きますが、皆さんにお披露目できる日を目指して、これからも生きものたちのお世話を続けていきます。

北極圏調査2026

2026.07.28

  • #北極圏

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