ロックのその後
2023年に突然左半身の麻痺の症状が現れたコツメカワウソのロック。海遊館で行ったX線検査や血液検査では原因が分からず、大阪公立大学さんの協力のもとCT検査、MRI検査を行い「線維性軟骨塞栓症(脊髄梗塞)」による麻痺である可能性が高いことが分かりました。その時の様子は過去のブログをご覧ください。投薬治療とリハビリですっかり元気になったロック。現在の様子について、紹介したいと思います。昨年9月にニフレルへお引越ししたロック。もともと水があまり得意ではないので、引っ越し当初はなかなかプールに入ろうとしなかったようですが、プールにスロープを設置する、入水訓練を実施するなどニフレル飼育員の努力で、自分からプールに入って泳ぐようになっていたとのこと。ニフレルでのロックの様子そして、この1月に海遊館に再び戻り、現在はバックヤードでのんびり過ごしています。水に入ったり、お昼寝をしたり、相変わらずマイペースなロック。歩行をみても行動をみても、以前麻痺があったとは思えない回復ぶりです。水に入っているロック寝袋代わりのトレーナーの上でくつろぐロック周りの様子をうかがうロック元気になって本当によかったです。カワウソにおける線維性軟骨塞栓症の報告はこれまでになく、ロックが初めての症例となります。今回の臨床症状や診断基準、治療や臨床経過が、今後カワウソの健康管理に役立つことがあるかもしれません。この度、「コツメカワウソにおける線維性軟骨塞栓症の診断と臨床経過」についての研究論文が、日本獣医学会が刊行する「The journal of veterinary medical science」のオンライン速報版に掲載されました。詳しく知りたい方は、ぜひこちらのリンクをご覧ください。https://www.omu.ac.jp/info/research_news/entry-16234.htmlhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jvms/advpub/0/advpub_24-0462/_article/-char/en
コツメカワウソ
2025.02.14