海遊館

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Blog 海遊館の舞台ウラ

展示のこだわりや、赤ちゃん情報、生きものたちの普段の様子など、
現場ならではの裏側をのぞいてみませんか?新しい発見がたくさんあるかも。

スナメリ調査で海遊館初!

今年初めてのスナメリ調査に行ってきました!スナメリは大阪湾の海の生態系の頂点にいる、イルカの仲間です。一般的に生態系の頂点にいる生きものが多くいると、その海は豊かであると言われています。海遊館では、10年以上前より大阪湾のスナメリの目視調査を行っています。3月24日、今年最初の調査であり、午後からは少し風が強くなる予報(風が吹くと白波が立ちスナメリの観察が難しくなります)だったため、午前中が勝負と気合を入れて8:45分に出発しました。出発してすぐに大阪・関西万博の「大屋根リング」が見えてきました。1時間ほどで関西国際空港付近に到着。(今までの調査で、スナメリは関西国際空港付近で多く観察されることが分かっています)すると、すぐにスナメリ発見!写真のようにスナメリは背びれがなく、ジャンプもほとんど行わないため、他のイルカと比べて観察がが難しいです。今日は幸先が良いと思っていると、その後次々とスナメリが...!そして、海遊館初となる波乗りをしているスナメリを観察することができました!これを見た調査スタッフ全員が興奮して一ヵ所に集まって写真を撮りまくっていました。1時間ほどで10数頭のスナメリを確認することができました。午後からは風が少し強くなってきたので、スナメリ調査とクラゲ調査を一緒に行い、ミズクラゲ、アカクラゲ、オワンクラゲ、カミクラゲなどが観察されました。今後もスナメリ調査を通して、大阪湾の生態系の把握に役立てればと思っています。5月頃には、一般の方も含めたスナメリ調査を予定していますので、楽しみにしていてくださいね!

哺乳類

2025.03.28

  • #スナメリ調査

エイのじゅうたん?

夕方以降、「太平洋」水槽の下層を見ると、大型のエイの上にハタの仲間がのっていることがあります。(上はカスリハタ、下はホシエイ)空飛ぶじゅうたんならぬ、水中のじゅうたん?エイは砂をからだにかぶり、休もうとしているのでしょうが、その上に乗るとはどういうこと?「迷惑だよ!」と思うけど、実のところ「私も乗ってみたい。ふわふわなのかなあ??」とか考えてしまいます。エイといえば各地でいろいろな伝説がありますが、江戸時代の書物によれば、遭難した漁船が島に上陸し、あちこち探るが人はいないし、飲み水を求めてもすべて海水、見慣れない草木が茂っているなど不思議なようす。あきらめて島を離れると、その島は海へ沈んでしまい...。実はこれは海上にあがってきたエイであったというもの。その島の大きさとは10kmを超える大きさといい、エイの種類としてはアカエイであるとされています。中にはエイが沈むことで、人が溺れ死ぬこともあって、少し悪意を感じます。アカエイは「太平洋」水槽にもいます。(→「下から見ると?」)アカエイの体盤幅(両胸鰭間の最大幅)は1mより小さいのですが、10㎞ってその1万倍、大きすぎる。いやいや一番大きなエイといわれるオニイトマキエイでも7m、東南アジアにくらす淡水のエイでも4~5mだけどなあ。また、このエイ、背中にたまった砂を落とすために海上に現れるそうですが、草木が茂るほど背中をだしていて大丈夫なの?という疑問も生じます。まあ妖怪ですから、実物と比べても仕方ないですね。昔の人もエイの形を見て、上に乗ってみたいとか、平たい体の上にものを乗せたらなど、いろいろと想像力をたくましくしたのでしょうね。わかる~エイについてはこの他に、背中に神様を乗せたエイがいたり、お坊様と一緒にお祈りするエイ(どんな祈りなのでしょうか?)など、さまざまな伝説があるので、調べると楽しいです♪

魚類

2025.03.23

最近のモヤ

皆さんこんにちは!今回は、ワモンアザラシのモヤの近況についてお伝えします!ワモンアザラシの繁殖期は4月~5月で、この期間、発情期のオスは縄張り行動を示して成熟オスの特徴である顔のしわがより一層深くなります。この時期、メスへアピールするための臭いを発するのですが、それがガソリンの臭いにとても似ています。モヤは最近、その『ガソリン臭』が少しずつ強くなってきていて、「北極圏」水槽の扉を開けたと同時にブワッと臭いがすることもあります。目の前で給餌をしているときは少々臭いことも...(笑)この臭いから、この時期はホッキョクグマもオスのワモンアザラシを避けるそうです。そして・・・現在モヤは、以前 ゴマフアザラシのブログ にもあった、『チンレスト』のトレーニングを頑張っている最中です。チンとは顎、レストは休むという意味で、このトレーニングは、写真にあるチンレスト台を出すと動物自身の選択で顎を乗せ、リラックスした体制を取っていることを私たち飼育員が判断しやすくするためのものです。この状態で体を触ったり給餌者が動いたりして様々な刺激を挟んでいき、どんな状況下でも顎を乗せられるようにトレーニングします。最終的にはチンレストをした状態で採血ができることを目標としています。モヤも最終的には採血ができることを目標にしていますが、元々他の個体に比べても臆病な性格で、少しの物音や誰かの大きな動きにびっくりして水面に戻ってしまうことが多く、時間はかかりますが地道にトレーニングしています。こちらが最近のトレーニングの様子です。 まだまだ採血までは道のりが長いですが、モヤがこのトレーニングをしているのを見かけた際はぜひ応援してあげてくださいね!

ワモンアザラシ

2025.03.21

サンゴ展リニューアル!

3月5日で「いのちぐるぐるサンゴ展」がちょうど1周年を迎えました。また、今年は海遊館が35周年を迎える年になので、35周年とサンゴ(35)をかけて、周辺施設にもサンゴのデザインを取り入れるなど、周年イヤーを盛り上げています。サンゴ展は1周年を迎え、一部リニューアルすることとなり、周年イヤーを盛り上げるひとつとなっています。内容は実際に見に来ていただきたいので、今回は一部をご紹介します。新たにサンゴ水槽を1つ設置しました。この水槽の主役は、サンゴはもちろんのこと、ヤドカリやマガキガイなど水槽内を掃除する生きものにも注目してほしいと思い作りました。私たちは彼らを「チームお掃除」と呼んでいます。名前の通り、水槽内はコケなどがほとんど生えずとてもきれいで、飼育員はあまり掃除する必要がありません。陰ながら水槽を支えていくれているヤドカリたちにも注目してください!それと今回のリニューアルでは、サンゴのことやサンゴを取り巻く環境などをお伝えするため、ライブ配信を行います。3月5日から7月までの間、毎月第二、第四土曜日の19:00~、合計10回の配信を予定しています。大阪・海遊館 Osaka Aquarium Kaiyukan - YouTubeこれは初の試みなのでドキドキですが、皆様にもっとサンゴの魅力をお伝えできればと思います。それではお楽しみに~!

無脊椎動物

2025.03.12

ツバキのこと

昨秋より「日本の森」上部の塗装工事で天井部分をシート等で覆っていたため、エリア全体が薄暗くなっていました。このたび工事が終了したので、徐々にシートを除いています。ガラス越しとはいえ、太陽の光の偉大さを感じます。さて、寒いこの時期は「日本の森」の植物も葉が落ち、緑も少なく寂しい雰囲気。その中でふと見上げると赤い花がぽつぽつ見えます。ツバキ(ヤブツバキ)です。漢字では木偏に春と書いて「椿」ですが、花は寒い冬から春にかけて咲きます。庭木として植えられることが多く、メジロなどが蜜を吸いに来るのをみかけたことはありませんか?花の奥のほうに蜜があります。私は吸ったことはないけど、吸ったことがある係員によると、まあまあ甘いらしいです。蜜を吸う時に鳥たちの体に花粉がつくため、彼らの移動によってツバキは広く受粉の機会を得ることになるわけ。ツバキの戦略はたいしたもの!そんなことを思い出しながら、「日本の森」を見上げてみてくださいね。一方、こちらはバックヤードにいるコツメカワウソの「ツバキ」です。今年20歳になるツバキ。なかなかお茶目でしょ?(左は撮影当時、同居していたハチです)年相応で時々体調を崩すこともありますが、元気にやってます。植物のツバキにあやかり、たくましく過ごしてほしいものです。

植物

2025.03.03

小さなカクレクマノミの成長記録

本日はバックヤードにいる小さなカクレクマノミたちの成長の様子をご紹介!2024年の12月はじめ、海遊館にカクレクマノミの幼魚が6尾やってきました。体長は1cmほどで、予想外の小ささに初対面の感想は「ちっちゃ!」大きな個体と同じ水槽で飼育すると攻撃されてしまう可能性があるため、バックヤードの水槽で成長を見守ることにしました。2024年12月9日出会ったころの大きさです。1円玉より小さいくらいで、ちっちゃいでしょ?細かくした餌を小さな口でしっかり食べてくれました。これからの成長が楽しみです。2024年12月23日写真ではわかりにくいですが、少しずつ大きくなっています。このころには餌を細かくしなくても、そのままで食べられるようになりました。元気に泳ぎ回ってくれるので、きれいに写真に収めるのが難しいです。2025年2月21日6尾とも海遊館にやってきた時とは見違えるほど大きくなりました!なんともう体長4cmほど。生きものたちの成長を間近で見ることができ、飼育員もとても幸せです。カクレクマノミの成魚の体長は8~9cmほどといわれています。現在「ぎゅぎゅっとキュート」で展示している2尾も体長は8cmほどで、イソギンチャクと共生している姿がご覧いただけます。バックヤードの小さなカクレクマノミたちもいずれ展示に登場する予定です。元気に育った姿を皆さんにお見せできるように今後とも頑張ります!

魚類

2025.02.25

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