海遊館

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Blog 海遊館の舞台ウラ

展示のこだわりや、赤ちゃん情報、生きものたちの普段の様子など、
現場ならではの裏側をのぞいてみませんか?新しい発見がたくさんあるかも。

ツバキのこと

昨秋より「日本の森」上部の塗装工事で天井部分をシート等で覆っていたため、エリア全体が薄暗くなっていました。このたび工事が終了したので、徐々にシートを除いています。ガラス越しとはいえ、太陽の光の偉大さを感じます。さて、寒いこの時期は「日本の森」の植物も葉が落ち、緑も少なく寂しい雰囲気。その中でふと見上げると赤い花がぽつぽつ見えます。ツバキ(ヤブツバキ)です。漢字では木偏に春と書いて「椿」ですが、花は寒い冬から春にかけて咲きます。庭木として植えられることが多く、メジロなどが蜜を吸いに来るのをみかけたことはありませんか?花の奥のほうに蜜があります。私は吸ったことはないけど、吸ったことがある係員によると、まあまあ甘いらしいです。蜜を吸う時に鳥たちの体に花粉がつくため、彼らの移動によってツバキは広く受粉の機会を得ることになるわけ。ツバキの戦略はたいしたもの!そんなことを思い出しながら、「日本の森」を見上げてみてくださいね。一方、こちらはバックヤードにいるコツメカワウソの「ツバキ」です。今年20歳になるツバキ。なかなかお茶目でしょ?(左は撮影当時、同居していたハチです)年相応で時々体調を崩すこともありますが、元気にやってます。植物のツバキにあやかり、たくましく過ごしてほしいものです。

植物

2025.03.03

小さなカクレクマノミの成長記録

本日はバックヤードにいる小さなカクレクマノミたちの成長の様子をご紹介!2024年の12月はじめ、海遊館にカクレクマノミの幼魚が6尾やってきました。体長は1cmほどで、予想外の小ささに初対面の感想は「ちっちゃ!」大きな個体と同じ水槽で飼育すると攻撃されてしまう可能性があるため、バックヤードの水槽で成長を見守ることにしました。2024年12月9日出会ったころの大きさです。1円玉より小さいくらいで、ちっちゃいでしょ?細かくした餌を小さな口でしっかり食べてくれました。これからの成長が楽しみです。2024年12月23日写真ではわかりにくいですが、少しずつ大きくなっています。このころには餌を細かくしなくても、そのままで食べられるようになりました。元気に泳ぎ回ってくれるので、きれいに写真に収めるのが難しいです。2025年2月21日6尾とも海遊館にやってきた時とは見違えるほど大きくなりました!なんともう体長4cmほど。生きものたちの成長を間近で見ることができ、飼育員もとても幸せです。カクレクマノミの成魚の体長は8~9cmほどといわれています。現在「ぎゅぎゅっとキュート」で展示している2尾も体長は8cmほどで、イソギンチャクと共生している姿がご覧いただけます。バックヤードの小さなカクレクマノミたちもいずれ展示に登場する予定です。元気に育った姿を皆さんにお見せできるように今後とも頑張ります!

魚類

2025.02.25

以布利通信92 シーボルト探索隊

※今回は魚やクラゲではなく、虫やミミズの話です。苦手な方はご注意ください。「でっかいミミズがおるんですよ、『かんたろうみみず』ってやつ。メタリックな青で、光当たるとめっちゃキレイで」ある日のお昼休憩の時に地元土佐清水出身のパートさんからこんなことを聞きました。ミミズ?メタリックな青?何だそれ??調べてみると「シーボルトミミズ」というミミズだそうです。めっちゃ興味が湧いたので、さっそくパートさんと探索隊を結成!日陰でじめじめした葉っぱの下なんかにいるはず、とのことだったので手あたり次第探します。まずは近くの側溝。がさごそがさごそ...ナメクジがいました。久しぶりに見たなぁ、ナメクジ。ミミズはいなさそうなので、次の場所へ...。道路わきの落ち葉がたくさん溜まっているところを、車に気を付けながらがさごそします。落ち葉の下はいい感じのふかふかした土です。かんたろうみみずがいそうです!うーーーん、かんたろうじゃないミミズとムカデしか見当たらない...寒い時期にはいないのだろうか...体が冷えてきたので(この日は寒波襲来で、土佐清水でも雪が降りました)、探索はいったん終了。情報を集めつつ、もう少し暖かくなったら探索隊は再始動したいと思います!続報に乞うご期待!(笑)

海洋生物研究所「以布利センター」

2025.02.15

ロックのその後

2023年に突然左半身の麻痺の症状が現れたコツメカワウソのロック。海遊館で行ったX線検査や血液検査では原因が分からず、大阪公立大学さんの協力のもとCT検査、MRI検査を行い「線維性軟骨塞栓症(脊髄梗塞)」による麻痺である可能性が高いことが分かりました。その時の様子は過去のブログをご覧ください。投薬治療とリハビリですっかり元気になったロック。現在の様子について、紹介したいと思います。昨年9月にニフレルへお引越ししたロック。もともと水があまり得意ではないので、引っ越し当初はなかなかプールに入ろうとしなかったようですが、プールにスロープを設置する、入水訓練を実施するなどニフレル飼育員の努力で、自分からプールに入って泳ぐようになっていたとのこと。ニフレルでのロックの様子そして、この1月に海遊館に再び戻り、現在はバックヤードでのんびり過ごしています。水に入ったり、お昼寝をしたり、相変わらずマイペースなロック。歩行をみても行動をみても、以前麻痺があったとは思えない回復ぶりです。水に入っているロック寝袋代わりのトレーナーの上でくつろぐロック周りの様子をうかがうロック元気になって本当によかったです。カワウソにおける線維性軟骨塞栓症の報告はこれまでになく、ロックが初めての症例となります。今回の臨床症状や診断基準、治療や臨床経過が、今後カワウソの健康管理に役立つことがあるかもしれません。この度、「コツメカワウソにおける線維性軟骨塞栓症の診断と臨床経過」についての研究論文が、日本獣医学会が刊行する「The journal of veterinary medical science」のオンライン速報版に掲載されました。詳しく知りたい方は、ぜひこちらのリンクをご覧ください。https://www.omu.ac.jp/info/research_news/entry-16234.htmlhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jvms/advpub/0/advpub_24-0462/_article/-char/en

コツメカワウソ

2025.02.14

新春クラゲ調査!

極寒の中ですが、クラゲ調査に行って参りました!さむい!!!!冬の海を舐めてた!!!ヒー○テック着てくれば良かった!!!!!!というわけで、今回も大阪湾で出会ったクラゲたちを紹介していきますね。まずはこちら、チョウクラゲ。有櫛(ゆうしつ)動物門というグループの、刺さないクラゲです。左右にある翼のような突起で羽ばたくように泳ぐ姿は「あなたホントにクラゲなの???」と思ってしまいます。そしてこちら、蛇のように泳ぐ「オビクラゲ」先ほどご紹介したチョウクラゲと同じく有櫛動物門に属するクラゲです。着物で使用する「帯」のような形をしていますが、ヘビにも見えます。まさに今年の干支、ヘビ年にふさわしいクラゲですね。さらに、ヒトモシクラゲ蛍光タンパク質を持ち、光るクラゲとして有名です。オワンクラゲとよく似ているのですが、触手の数や放射管(傘の中の線)の本数によって区別できます。担当としては、隣同士の水槽でオワンクラゲとヒトモシクラゲを展示して「何が違うねーん!」と見比べられる展示をしても良いかな...と思っています。あとは、めちゃデカな「ヒクラゲ」も採集することができました!海遊館でも展示したことのあるアンドンクラゲの仲間で、大きさ20cmほどになる毒の強いクラゲです。大阪湾での採集事例は聞いたことはありますが、まさか見ることができるとは・・・!他にもたくさんのクラゲに出会えました!新年から幸先の良いスタートを切れた大阪湾クラゲ調査!今年もいろんなクラゲや生きものに出会えるといいな〜

無脊椎動物

2025.02.05

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