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「北極圏調査2026」の記事

(最終回)北極圏への道2026 ようこそ海遊館へ

7月31日。約1か月半の北極航海を終え、函館に帰ってきました!!到着してからは手分けして研究機材などを積み下ろし、お世話になった方々へご挨拶して解散!これにておしまい、めでたしめでたし...ではないのが「北極圏への道」。私たちは生きものたちを大阪まで連れて帰るという最後の大仕事が残っているため、おしょろ丸でもう1泊。輸送の準備を済ませて早めに就寝しますzzz...8月1日AM4:00。いよいよ最後のお仕事開始です。なんと、おしょろ丸の乗組員の皆さんもお手伝いに駆け付けてくださいました!生きものを種類や大きさごとに仕分けするチーム、袋に酸素を入れて縛る「パッキング」をするチーム、袋を保冷剤と一緒に箱に詰めるチームに分かれて作業を進めていきます。箱の数は全部で23箱になりましたが、乗組員さんのご協力もあり予定よりかなりスムーズに終わらせることができました!本当に感謝です(TAT)生きものの受け取りは海遊館組にお任せして、今度こそ北極圏への道は最終回を迎えるのでした。~~~~~ところ変わって海遊館組。生きものを運ぶ飛行機便に変更があり到着が遅くなりましたが、当日中に大阪へ到着しました。車の座席を一部収納して、なんとか載せきれました。ギリギリ!海遊館では、「番外編」でご紹介した新水槽に生きものを収容しました。水槽の水と袋の中の水は水温などの数値が違うので、生きものに負担がかかりにくいよう少しずつ慣れさせながら移していきます。こうして生きものたちを無事に海遊館へ連れて帰ることができました!これからは健康管理を続けながら、展示デビューに向けて準備を進めます。時期が決まったら海遊館HPのニュースなどでお知らせします。お楽しみに!!

北極圏調査2026

2026.08.16

  • #北極圏

(番外編)北極圏への道2026 船での食事

今回は船での生活、特に食事についてご紹介します。乗船前にも「船の食事ってどんなの?「金曜日はやっぱりカレー?」「和食は出るの?」など、食事についてよく聞かれました。先にお答えすると、船での食事は和食中心ですが洋食や中華もでます。金曜に限らずカレー(ちょっと辛め)はよく出ます。そんな食事は船の司厨部の方が作ってくれます。船の食糧庫もちらっと見せていただいたので、ご紹介しますね!まずはお米や調味料が置かれている冷蔵庫です。写真を撮ったのが航海の2/3くらいが過ぎた時だったので少なくなっていますが、日本出港時には棚に入りきらないくらい大量のお米があったそうです。その量なんと10kg×80袋!1日15kgくらいお米を炊いているそうです。そしてお米は無洗米ではないので、毎日手で洗っているとのこと...ありがとうございますm(_ _)m続いては野菜用の冷蔵庫です。冷気が直接当たると傷んでしまう白菜や大根などはシートで覆って保存されていました。そして約40日間の航海中、生野菜が不足してしまうので、寄港したノームでトマトやレタスなどの野菜を買い足したそうです。おかげでおいしいサラダが食べられます。ありがたい...最後はお肉やお魚用の冷凍庫。ブロックの大きな塊肉もありました!お肉やお魚は冷凍保存ができるので日本で積み込んだものを使用しているそうです。ちなみにメニューは航海が始まる前に全て料理長が考え、それに合わせて食材を発注、積み込むとのこと。今は次の航海のメニューを考えているのだとか...なるべく航海中にメニューが被らないよう、たまにレシピサイトなども参考にしながら献立を組み立ててくれているとのこと、本当に頭が下がります。今日もおいしいご飯をありがとうございます!そして、そんな司厨部のインタビューもあり、海遊館の生物紹介もあった国立極地研究所さんのライブ配信はご覧いただいたでしょうか?もし見逃していてもご安心ください!アーカイブを残してくださっています!【極地研公式】LIVE!「おしょろ丸」北極航海2026 第2回第1回のライブ配信にも海遊館がちょこっと出演していますので、ぜひ併せてご覧ください!【極地研公式】LIVE!「おしょろ丸」北極航海2026 第1回

北極圏調査2026

2026.08.14

  • #北極圏

⑭北極圏への道2026 もう1つのお仕事

航海も終盤に差し掛かってきました。北極圏での観測を全て終え、船は日本に向けて航海を続けています。今日のお話は「講義」についてです。私たちは生きものの収集だけでなく、航海後半から乗船されている「公開実習プログラム」の実習生の方々へ、水族館飼育員として生きものや仕事内容について講義をするというもう一つの乗船目的があります。公開実習の詳細はこちら⇒ArCS III おしょろ丸公開実習そんな講義のお話に入る前に、皆さんは覚えておいででしょうか?⑤北極圏への道2026で、私たちは日付変更線を超えたために「6月27日」を2回経験することになりました。そして、帰りにもう一度日付変更線を超えた時、〇月×日がなかった事になる...。それはいつだったのか?発表します。デケデケデケデケ...デン! 「7月20日(海遊館開業記念日)」でした!!(UTC...世界の標準時間 JST...日本の時間 SMT...船の時間)世間では36歳を迎えた海遊館ですが、私たちはまだ35周年イヤーが続くということで、もう1年盛り上がっていきたいと思います。では本題の講義へ。今回のお題は「採集」です。おしょろ丸航海や2016年のカナダでの北極圏生物収集、その他国内での採集まで、それぞれの採集方法についてお話ししました。 実習生の皆さんは自然や生物学だけでなく、経済学や教養学、農学といった様々な専攻の方が参加されています。普段とは違った視点の質問をたくさんいただき、私たちも刺激になりました。 午後は外に出て飼育体験です。水槽の仕組みを解説した後、餌やりと水槽掃除を体験いただきました。真剣に取り組む皆さんを見て、新米飼育員だった頃の懐かしい気持ちが蘇りました。いや、今も真剣に仕事してますけどね?そんな実習生や北海道大学の学生さん、研究者の方々と過ごす旅ももうすぐ終わりです。日本が近づいてじわじわ暑くなっていますが、自分も生きものたちも体調を崩さないよう、最後まで気を抜かずに頑張ります!

北極圏調査2026

2026.07.31

  • #北極圏

⑬北極圏への道2026 荒れる海とかわいい目

航海の後半が始まり、再びベーリング海峡を抜けてチャクチ海に入りました。予定通りに航行すると海峡通過時に荒天になりそうだったので、手前の陸地を風よけに停泊して一晩やりすごしたのですが...シリーズ④ の時以上の大揺れ!外は危険なので船の中で待機して、風がおさまった午後から水槽の様子を見に行きました。 山場を越えたとはいえまだまだ波が高く、船とぶつかる度に白波と細かい泡が周囲を包みこんでいます。激しい海は怖さを感じさせますが、同時に泡が少し沈んだ時の水色がとても綺麗で、ずっと見ていたくもあります。あとこの色を見ているとソーダフラッペが飲みたくなる。船の上では毎日バリエーション豊かなおいしいご飯を食べられますが、やはりないメニューもあるので、そんな食べ物、飲み物たちが日本に帰る楽しみの1つです。...そろそろ水槽の様子を見に行きます。今日は生きものたちの中から、貝のなかまをご紹介。 まずは北極の生きものとしておなじみのハダカカメガイ(クリオネ)。ですが、頭から触手のようなものが伸びていますね。これは「バッカルコーン」という器官で、獲物を捕らえる時に活躍します。採集した時に餌である「ミジンウキマイマイ」という貝の殻が一緒に入っていたので、獲物の気配に反応していたようです。バッカルコーンに目がいきがちですが泳ぎもまたすごい...!普段の優雅な泳ぎとは一転、どう猛なハンターの一面が垣間見えます。次は「ベッコウタマガイ」のなかま(中央のオレンジ)。貝殻は柔らかい体に覆われていて、一見ウミウシのようにも見えます。そして何よりこの貝、\ 目がカワイイ! /普段は体の上部に隠れがちだけど、時折見える小さな「・」目が妙な愛くるしさ?を感じさせてくれます。まだまだ航海は続きますが、皆さんにお披露目できる日を目指して、これからも生きものたちのお世話を続けていきます。

北極圏調査2026

2026.07.28

  • #北極圏

⑪北極圏への道2026 北極の町比べ:後編

ノームの町を歩くこと2時間、ようやく山の麓までやってきました。Anvil Rockのあるこの山は標高335mと函館山とほぼ同じ高さで、所要時間も30分程度とのことだったのですが...。登ってみると結構傾斜がキツイ!!舗装もされていないので砂利で足を取られないように気を付けながら登っていきました。靴が泥だらけになると聞いて水産長靴で挑んだことを後悔です...(-_-;)舗装といえば、ノームの道路は多くが未舗装でしたが、一部の道路や空港の滑走路は舗装がされていました。大きな重機が行き来していたので、それも理由の1つかもしれません。カナダのケンブリッジベイは、空港の滑走路を含め、全て未舗装でした。着陸時はそのことは知らなかったのでまだしも、「土の滑走路」と知った上で臨む離陸はこわかった...。話を山に戻し、ぜぇぜぇ息を切らしながら1時間で頂上にそびえたつAnvil Rockに到着しました!鍛冶の金床に見えることから「Anvil Rock(金床岩)」の名前が付いたそうで、町のシンボルになっています。ここからの眺めも最高でした...!見下ろしてみるとノームの町は家はまばらなことがわかります。ケンブリッジベイは家同士が隣り合ってぎゅっとまとまっていて、こうしたところにも町の違いを感じました。景色を堪能した後は、別の登山道から下山しました。こちらは車で行き来するルートなので道が広くてなだらか。行きのルートを降りるのは危険すぎるので、もう一つ道があって良かったです笑運動不足を解消できたし、緑もたくさん見れたし、すごくリフレッシュできた1日でした!とはいえ、まだ航海は半分残っています。また運動不足になりながら、今度は暑い夏の日本に帰ることになるので、暑さに耐えられるのかどうか不安になってきました...。前半の反省を活かして、船の上でできるエクササイズを探してみようと思います(笑)

北極圏調査2026

2026.07.25

  • #北極圏

⑩北極圏への道2026 北極の町比べ:前編

函館を出港して20日目。アラスカ州の町「ノーム」に到着し、航海の前半が終了しました!ノームはかつては金鉱、今は犬ぞりレースで有名な町で、ベーリング海峡の南にあります。前回のブログで少し登場したチャクチ海は航海後半にももう一度訪れるので、その時に調査のことを詳しくお話ししたいと思います。船内で入国手続きを済ませ、3週間ぶりの陸へ!踏みしめる土の感触、視界に入る緑の心地よさ...普段過ごしていると当たり前だったこともすごく素敵に感じます。さて、目指すは港から正面に見える山。この頂上にある「Anvil Rock」という岩を目指し、他の研究者の方々と山登りをしてきました。目的は2つ、1つは移動範囲が限られる船の上で運動不足だったので、とにかく歩きたかった(笑)もう1つは、2016年に別の方法で北極圏生物収集のためにカナダの「ケンブリッジベイ」を訪れたことがあり、北極の町同士で同じところ、違うところを比べてみたいなと思っていたからです。※ノームは北極圏外なので厳密には「北極の町」と言えないかもですが、近いのでヨシということで...まずは植生から。ケンブリッジベイでは大きな樹木を見ることがなく、芝状の低い草がほとんどでした。対してノームは少し南にあるからか、人の背丈くらいの低木も見られます。また、市街地では植樹された高めの木も見られましたが、自生はしていないようでした。▼ケンブリッジベイ▼ノーム次に動物。ケンブリッジベイ前の海に潜った時に大きなジャコウウシの頭骨を見つけて生きてる姿も見れるかも!?と思ったのですが残念ながら出会えず...。でもノームでは町の中にも野生のジャコウウシが!!▼ケンブリッジベイ▼ノーム突進されると大けがじゃすまないので、離れたところからそっと観察しました。反対に、ケンブリッジベイでは出会えたホッキョクギツネはノームでは出会えませんでした。ケンブリッジベイから10分ほど車で走ったところにいたので、ノームも町はずれまで出かけていたら出会えていたかもしれません。長くなってしまったので今回はここまで。山登りは後編でご紹介したいと思います。

北極圏調査2026

2026.07.24

  • #北極圏

⑧北極圏への道2026 いよいよ調査開始!

ここまで船に乗って楽しんでいる写真ばかり載せていましたが...しっかり調査もしています!海遊館としては生きもの採集が目的ですが、他の研究者さんも乗船されているので、いろいろな調査が行われています。今日はこちらをご紹介します!たくさんの筒が並んでいる機械です。これはCTDと言って、いろいろな水深で採水をしたり、水温・塩分濃度・クロロフィル(葉緑素)量をはかったりできる機械です。採った水から環境DNA(水や土に含まれるDNAの断片のこと。これを分析することでどんな生きものがそこにいるのかを推測できる)を測定する研究者さんが、慎重に水を容器に取り分けています。よく見ると、CTDを海に降ろしていた場所の後ろの方で何か棒が見えます。気になって見に行くと...船員さんが何か採っているようです。「あそこにピンクのやつ見えるでしょ?」ピンク?どこに??あっ!米粒みたいに小さなピンクの点があります!なんと船員さんたちは船の上から小さなクリオネを見つけて掬っていたのです!一緒に探してみましたが、私にはひとつも見つけられませんでした...すごいなぁ...-----------------北極航海の様子を、ライブ中継でお届けすることになりました!日時:7月15日(水)12:15~配信:国立極地研究所 公式YouTube   ※海遊館公式YouTubeではないのでご注意ください→ 詳細はこちら-----------------

北極圏調査2026

2026.07.15

  • #北極圏

⑦北極圏への道2026 生きもの集め

函館出港から12日目。目標の海域に到達し、いよいよ生きものの収集が始まりました!と、その前に。以前に少し触れていた、水槽をご紹介します。このシリーズの⓪でも登場していた銀色の箱2つが水槽で、後ろに3台並んでいる黒い機械は水槽用クーラーです。北極圏調査において一番の悩みの種は「水温維持」です。夏でも寒い北極圏にいる間はそれほど気にかけなくても大丈夫ですが、問題は帰り。日本に近づくにつれて海水温も気温もどんどん上がってくるので、水槽の中の水温を低く保つのが難しくなってきます。今回の調査では水槽用クーラーの「冷却」と、水槽に貼った断熱材(上からアルミテープも巻いています)の「保冷」の二段構えで、冷たい海で暮らす北極圏の生きものたちに適した環境を作れるようにしました。さて、調査に戻りましょう!生きものの収集は船の後ろから網を降ろして曳く「トロール」がメインです。30分ほど船を走らせてから引き揚げると...。魚やカニ、ヒトデなど、色々な種類の生きものたちが!他の研究者さんたちと協力して種類ごとに数と重さを計測しつつ、いくつかの生きものたちをいただいて水槽に収容します。のんびりしていると次の調査が始まってしまいますし、生きものたちの負担になるので、調査は常に時間との勝負です...!小さい生きもの、分けておきたい生きものは準備していたカゴに収容して浮かべます。調査が進んでいくと足りなくなるかも...。またカゴを作りながら、次の調査地点へ向かいます。そんな北極航海の様子を、ライブ中継でお届けすることになりました!日時:7月15日(水)12:15~配信:国立極地研究所 公式YouTube   ※海遊館公式YouTubeではないのでご注意ください→ 詳細はこちら海遊館も少しだけ登場します。ぜひ遊びに来てください!

北極圏調査2026

2026.07.14

  • #北極圏

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