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「魚類」の記事

海遊館生まれのポートジャクソンシャーク

「クック海峡」水槽ではポートジャクソンシャークというサメを展示しています。このサメは南オーストラリアからニュージーランドにかけて生息しており、主に海底にいる甲殻類や貝類を食べて暮らしています。オーストラリアの大都市・シドニー近くのジャクソン港(Port Jackson)にちなんでこの英名が付けられたとか。正面から見ると眼の上の隆起が牛の頭に見えることから、近縁種のネコザメは英名でBullhead shark(牛の頭サメ)と呼ばれています。日本では猫で、オーストラリアなどでは牛なんですね。ユニークな体の模様をしていますが、それに負けないくらい卵がおもしろく、卵にドリルのような形状のヒダが付いているのです。これは卵が海流で流されにくくなるように、岩の隙間にしっかり入り込むためだそうです。海遊館では毎年春ごろに産卵が見られており、年に最大20個ほど卵を回収します。すべての卵が順調に孵化するわけではなく、昨年は7個の卵から幼魚が孵化しました。産まれた時は全長15cmほどでしたが、バックヤードで大切に飼育し、1年で約40cmに成長しました。そのうち4個体が先日「クック海峡」水槽にデビューしました!成魚よりも二回りほど小さいので、今だと簡単に見分けがつきます。ぜひご覧ください。

魚類

2025.12.22

  • #ポートジャクソンシャーク

くっつく条件とは??(ヤジリエイとカスミアジ)

ある朝、「太平洋」水槽を見ていると、ヤジリエイが多くの魚を引き連れて遊泳していました。正面から見るとこんな感じくっついているのはカスミアジです。大きくなると50cmくらいになるアジの仲間で、体側には多くの小黒点があり、第二背鰭・臀鰭・尾鰭が青いので、英名はBluefin trevally(青い鰭のアジ)と呼ばれています。「太平洋」水槽には同じくらいの大きさのギンガメアジがいるのですが、なぜかヤジリエイについているのはカスミアジばっかりでした。それにしてもまあたくさん連なっていること!大名行列かと思ってしまいます。他のヤジリエイはどうだろうと探してみると...あれ?このエイはカスミアジを引き連れてないぞ。くっつこうとしているような1尾はいるけど...たまたま?? 小さいヤジリエイでさえ、数尾ついているというのに。こちらは引き連れるというか、エイの上のを並泳するという感じでした。アジがくっつく条件とはなんぞや?ヤジリエイ3尾の雌雄は上から雌、雌、雄なので、雌雄差ではなさそう。大きさ(数に差はでるけど)でもない。担当者に聞くと、雌のうちどちらかは尾が少し曲がっているそうです。写真を見る限り、どちらがそれにあたるのかはわかりません。次に見る時はそのあたりも確認してみますね。

魚類

2025.12.06

  • #カスミアジ
  • #ヤジリエイ

性別が変わる魚たち

先日「瀬戸内海」水槽にコブダイが1匹入りました。もともといたコブダイと比べると、名前にもあるコブがないなどの違いがありますね。今回入ったコブダイ↓先に展示されていたコブダイ↓今回入ったコブダイはメスの個体です。先に水槽に入っていたのはオスのコブダイで、比べると大きさ、そして頭のコブがあるかないかの違いが良くわかりますコブダイは大きくなるまでメスで、成長するとオスになりコブが出てきます。このメス→オスに性転換(性別が変わること)することを雌性先熟といいます。他にもハタやハゼの仲間も雌性先熟の性転換をする種類がいます。雌性先熟に該当するハナダイの仲間逆にオス→メスの性転換をする魚もいます。こちらは「グレート・バリア・リーフ」水槽で示されているクマノミやクロダイ等が該当します。こちらは雌性先熟の反対で雄性先熟といいます。雄性先熟に該当するクマノミそして一部のハゼの仲間などはメス→オス、オス→メスの両方に性転換できる種類もいます。魚類にとって、性転換というのはよくあることなのかもしれません。このように魚類が性転換する理由としては多くの子孫を残せるよう、生存競争を有利に進めるためだと考えられています。雌性先熟では、初めはメスで、大きくなってからオスになると、縄張りを広く守ることができ、多くのメスと子孫を残せる可能性が出てきます。逆に雄性先熟では、一番大きな個体がメスになれば、より多くの卵を産むことができるため、子孫を残しやすくなります。とくにコブダイなどのブダイの仲間やハナダイの仲間はオスとメスで姿かたちが違う種類もいるので、ぜひ水槽をよく観察してみてくださいね。

魚類

2025.10.31

  • #コブダイ

みんなで集まれば怖くない!

みなさんこんにちは!夏も終わり秋らしい気温になってきましたね。秋といえばハロウィン、ハロウィンといえばお化け、お化けといえば『怖い』ですよね。でも家族やお友達一緒なら怖くない!はずです、、、。この魚たちはどうでしょう?こちらの写真は特設水槽を上から見た写真です。写真の左のほう、底付近にいる黒い塊はいったい何でしょうか?もう少し近くで見てみましょう。近くで見るとマイワシが群れで泳いでいます!!このマイワシたちはアオリイカやミズダコなどの怖い存在(捕食者)から身を守るためにみんな一緒になって泳いでいます。このような泳ぎ方を『希釈効果』といい、一匹で泳ぐよりも捕食者に狙われにくくする効果があります。絵本のスイミーをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。他にも、パートナーを見つけやすくして、繁殖行動がしやすくなる効果もあります。今回紹介したマイワシの群れの形は楕円形でしたが、常に同じ形で泳いでいるわけではないので、いろいろな形を見ることができます!ぜひ海遊館に足を運んでいろんな形の群れの写真を撮ってみてください。みんなと一緒にいるけども、怖がりなので水槽を叩いたり、脅かしたりしないでいただけるとうれしいです。

魚類

2025.10.11

  • #マイワシ

以布利通信102「色トリドリのチョウチョウウオたち」

10月に近づき、秋を少しずつ感じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今回は前回にも少し紹介がありましたが、以布利で見られるチョウチョウウオの仲間について紹介いたします。前回のブログ↓以布利通信101「秋の訪れ」 以布利通信70「以布利 黒潮の魚」まずは「ミスジチョウチョウウオ」です。枝状サンゴ周辺によく見られる魚で、眼と尾、そして尾鰭の付け根にある線が特徴です。サンゴのポリプを主食としており、サンゴの間に隠れている様子を見ることができます。次は「チョウハン」です。写真下の個体がチョウハン(上はチョウチョウウオ)なのですが、普通のチョウチョウウオとよく似ており、違いとしては鰓の後ろあたりに見られる黒い模様や、尾鰭基部の黒斑等で見分けることができます。ちなみにチョウハンは英名で「Raccoon butterflyfish」(ラクーンバタフライフィッシュ)と呼ばれることがあり、ラクーンとはアライグマのことを指します。目元付近の模様がそう見えるからとのことですが、個人的に幼魚の頃は、アライグマよりもパンダのような顔つきをしているなと感じます。チョウチョウウオの仲間は海遊館でも見ることができますので、種類によって違う体の模様や色をぜひみてください!

海洋生物研究所「以布利センター」

2025.09.30

シマアジの成長記録

こんにちは、9月に入って夜が少し涼しくなり秋を感じるようになってきましたね。今日は「太平洋」水槽にいるシマアジの成長記録です。以布利通信69「水槽デビューを目指して」↑この投稿はおよそ2年前で、2023年の夏に以布利センターから約30匹のシマアジが「太平洋」水槽にやってきました。シマアジたちは、ジンベエザメと一緒に遊泳することで、周りの大きな魚から身を守りながら、おこぼれの餌をもらって暮らしています。特に餌の時間になると、「自分が一番餌を食べるぞ!」と伝わってくるくらい、ジンベエザメの口の前でオキアミやイサザアミを食べています。ジンベエザメの給餌担当者曰く、シマアジがジンベエザメに吸い込まれないように網でガードするのが大変だそうです。(ジンベエザメの吸い込む力は、1回の口の開閉で約100Lもの水を吸い込むくらい強力です!)そして、すくすくと成長していき...なんと、シマアジたちが無事、全員大きくなりました!水槽に搬入した時は9cm、10g程だったのが、今では45cm、1.5kg程に成長しました。▲搬入時▲現在今では、シマアジだけで群れを作って泳いでいる姿や、イトマキエイの餌のおこぼれをもらったり、餌のイカや魚を拾ったりと賢く餌を食べている様子をよく見ます。夜間や、ゆったり泳ぐときにはジンベエザメに付きやすくなります。やはり、安心するのでしょうね。実はこのシマアジたちは私が以布利に赴任後、1年目の時に採集して、海遊館に来た同級生です。同級生のシマアジたちの成長を見て、私も成長しないといけないなと思う飼育員でした。

魚類

2025.09.18

  • #シマアジ

ジッとこちらを見つめてる?

水槽の周りを歩いたり作業をしていたりすると、時折視線を感じることがあります。も、もしかして幽霊!?と視線の方を見ると... きゃ〜!シロワニがこちらを狙ってる!? 生きものたちがこちらを見つめている瞬間、つまりは正面から見た顔を見かけることがあります。 このシロワニは「太平洋」水槽で暮らすサメで、比較的温厚な性格に反して正面から見るととてもイカついお顔をしています。水槽内を悠々と泳ぎ回っているので、ふとした時に正面を向いて泳ぐ姿を見られるかも...?? 次はこちらです。 明らかにこちらを覗き込んでいますね、、?こちらはヤイトハタで、シロワニと同じく「太平洋」水槽の生きものです。この魚も水槽の端っこでジッとしていることが多く、正面のお顔を捉えやすい魚ではありますが、こんなにも下から覗き込んでいる姿はレアです。 続いてはこちら。 「瀬戸内海」水槽よりホウボウです。翼のような形をもった胸びれが特徴的で、胸びれの一部が変化した3対の胸びれ(胸鰭遊離条)でよちよちと歩くように移動する魚です。ジッとこちらを見つめる顔は、何か言いたそうに見えますね(笑) 最後がこちら。 お、怒ってる?? 「北極圏」のツノガレイです。目の後ろにあるツノ状の骨質突起が特徴的で、普段は砂の下に潜りジッとしていることが多いのですが、この時は珍しく砂から出ており、ムッとした口をしてこちらを見ていました(笑)個人的には顔を正面から見られる機会は少ないので、捉えられて嬉しかったです。 皆さんも生きものを見ている時に視線を感じたら振り返ってみてください。私たち飼育員もまだ見た事がない、生きものたちの多彩な顔を見られるかもしれません。

魚類

2025.08.28

  • #シロワニ

その歯、使い捨て!?

先日、「太平洋」水槽に搬入されたシロワニ。新しい環境にもすっかり慣れたようで、今では水槽内をゆったりと優雅に泳ぐ姿や、大きな歯をむき出しにしてエサを食べる様子をご覧いただけます。 そんなシロワニを観察していたところ、口の端から、いつもとは違う位置に歯が見えているのを発見しました。実はこれ、シロワニの歯が生え変わろうとしているところなのです。サメの仲間は、顎の内側にもたくさんの歯が並んでいて、まるでベルトコンベアのように古い歯が抜け、新しい歯が次々と生えてくる仕組みになっています。今回見られたのは、ちょうど歯が抜け落ちる直前の様子でした。水槽を掃除していると、たまに抜け落ちた歯が見つかることがあります。こちらが実際に拾ったシロワニの歯です。鋭い形をしていますよね。この鋭い歯で、シロワニは獲物をしっかりと捕らえて逃がさないようにしているのです。ちなみに、サメの種類によって歯の形や役割はさまざまです。映画で有名なホホジロザメのように、獲物を切り裂くために歯の先端がのこぎり状になっているものもいれば、ジンベエザメのように餌を水ごと吸い込むことで食べる種では、歯をほとんど使わないため、小さく退化していると考えられています。ホホジロザメの歯ジンベエザメの歯ご来館の際には、ぜひシロワニや他のサメの「歯」にも注目してみてくださいね!

魚類

2025.08.04

  • #シロワニ

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