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「魚類」の記事

熱帯雨林の掃除屋 カラープロキロダス

みなさんこんにちは!7月に入り、蒸し暑い日が続いていますね~。今日は日本よりももっと蒸し暑い熱帯雨林に生息する魚を紹介します!この魚はカラープロキロダスといい、「エクアドル熱帯雨林」水槽で展示している淡水魚です。普段は人工飼料やアカムシを餌として与えていますが、ある日ちょっと変わったものを食べているところを目撃しました。 なんと、オオヨコクビガメの身体表面をついばんでいます!同じような行動は「太平洋」水槽にいるホンソメワケベラでよく見られますが(→「水中のお掃除屋さん」)まさか「エクアドル熱帯雨林」水槽でも見られるとは!カラープロキロダスは餌を得ることができ、オオヨコクビガメは体表がきれいになる、まさにWIN×WIN。このように互いが利益を得る共生の形を相利共生(そうりきょうせい)といいます。よく知られているのがカクレクマノミとイソギンチャクなどです。カクレクマノミは隠れ家をもらい、イソギンチャクは餌カスをもらい、お互いに利益を得ています。カラープロキロダスはコケを食べる生態を持っており、普段から水槽のコケも食べています。食事をとることが水槽をキレイに保つ手助けになっており、もしや私たち飼育員とも相利共生なのでは!?

魚類

2025.07.15

ブダイの寝袋

みなさんこんにちは!梅雨も明けてこれから暑い日が続きそうですね、今年の梅雨は晴れの日が多くて個人的に快適に過ごせました!さてそんな話はさておき、今回皆さんにはブダイの眠り方について紹介したいと思います。ある朝「いのちぐるぐるサンゴ展」のブダイの水槽を見に行くと、謎の粘液のようなものが水槽の擬岩に引っかかっていました。なんだろうと思って触ってみるとトロっとしており、まるでゼリーのよう!調べてみるとブダイは自分で粘液を出して、それで体中を覆って眠ることがわかりました。粘液は寝袋なのです。寝袋の役割としては天敵や寄生虫から身を守る役割があるといわれています。つつまれて眠る姿はまるで布団にくるまる人間そのもの!夜間にビデオを設置して確認したところ、粘液に包まれていたブダイが起きだす動画が撮れたので紹介します。 寝袋とそこで眠るブダイのようすがわかるかと思います。起きたブダイのテンションの高いこと(笑)寝ている時のブダイは熟睡しているのか、触ってもなかなか起きないほどです(笑)。皆様も今の時期、眠るときは部屋を涼しくして、布団にくるまるとブダイのように熟睡できるかもしれませんね。

魚類

2025.07.13

  • #ブダイ

イズヒメ2歳おめでとうぅぅ!!

みなさんこんにちは!今回は海獣や動物ではよくありますが、魚類では珍しいブログになります!それは魚の誕生日!!ということで、6月1日、バックヤードで飼育している3尾のイズヒメエイが2歳になりました!拍手~っ!お祝いに誕生日ケーキを作ろうと思ったのですが、なかなかいい案が思いつかず、とても簡単な誕生日ケーキをつくってみました。それがこちら!シシャモで数字の2を作ってみました。笑こ、こういうのって気持ちが大事ですからね!手抜きなわけではないですからね!毎月月初めにイズヒメエイの計測を行っているため、ケーキと共にお祝いしてみました!この子は一番大きなエイで体重はなんと5.58kg!一番小さいエイが1.54kgなのでおよそ3.6倍...!成長率の違いに驚かされます。これが産まれた日の写真で、体重は平均で174gでした!成長を感じられて、とてもうれしいです!現在、このエイたちの両親は「太平洋」水槽にともに展示しています。イズヒメエイと非常に似ているアカエイと間違えないように!お腹側の縁が黄色いのがアカエイ、茶色いのがイズヒメエイです!両方ともオスとメスが一匹ずついますので探してみてくださいね!

魚類

2025.07.09

  • #イズヒメエイ

しま模様の成り立ち

大阪といえば野球はタイガースという方も多いでしょう。「ぎゅぎゅっとキュート」の新しい仲間はカゴカキダイです。今は4cm前後の大きさです。大きくなるとこんな感じ(こちらが「アクアゲート」のカゴカキダイ)。大きさは6~7cmです。魚のしま模様は頭を上にして考えるので、カゴカキダイは縦じま、後ろにいるヒレナガハギは横じまということになります。黄色と黒のしま模様はいかにも虎っぽくないですか??個人的には目にも黒い縞がつながっていて、目がきょろきょろ動くのが好みです。今回、「ぎゅぎゅっとキュート」にスカウトしてきたカゴカキダイは高知県の以布利からやってきました。春先にはタイドプールなどにいるのだとか。大阪に来たカゴカキダイはこんな感じ。小さいものは大きさは2cm未満で、しま模様がまだ定かではありません。このしまはどんな風に変わっていくのか?疑問がわき、ちょっと調べてみました。海響館さんの観察によれば、カゴカキダイの卵径は1mmくらい、うまれた直後は1.5mmほど、しかし、54時間後には3mm前後に。そして、2週間後には4mmになるそうです。しま模様の推移については日本産稚魚図鑑(沖山1988)やネットにでているものを参考にさせていただきました。フリーハンドなので、大きさがばらばらだったり、見にくいのはごめんなさい。最初は紡錘形だったのがだんだん体高が高くなり、しまは最初は頭部や側線上、背びれの下などにでき、数も増えていくのがわかります。3枚目の写真のおちびさんは下から3つめのような形、今展示にいるのは一番下が近いように思います。カゴカキダイの名前の由来である頭のもりあがりも4cmくらいででてくるもよう。こんなカゴカキダイ、しま模様の成り立ちを実際にご覧いただけるとうれしいです

魚類

2025.06.13

スズメダイ科の繁殖行動

あっという間に夏らしい気温になり汗をかく季節になりましたね!さて、昨年11月に "サンゴの生命力" をテーマに生まれ変わった「グレート・バリア・リーフ」水槽ですが、実は魚たちの生命力や命の巡りも感じることができます。今日はその一部分を紹介したいと思います。最下層のサンゴの周りではスズメダイ科の魚が多く遊泳していますが、実は産卵行動を見ることができます。最近ではグレートバリアリーフの固有種であるバリアリーフクロミスや、きれいな水色の体色をしているデバスズメダイ等が多く産卵しています。産卵行動は現在朝から昼にかけて観察できることが多く、① オスが産卵場所(構造物)を口や胸鰭を使ってキレイにする、産卵場所に入ってくる魚を追い払う② オスがメスに求愛行動を行い、産卵場所に誘う③ メスが擦り付けるように卵を産んだものにオスが放精する④ オスは卵が孵化するまで、死んでしまった卵を口で取る行動や、口や胸鰭を使って新鮮な海水を送る大まかに①~④の流れで産卵行動が行われます。 ↑この動画はバリアリーフクロミスの産卵行動で、上記では③にあたります。↑この写真はデバスズメダイの産卵行動で、上記では④にあたります。1つのサンゴに対して数個体のデバスズメダイたちが卵を守っている様子が見られます。みなさまも是非、スズメダイ科たちの繁殖行動を見に来てくださいね!

魚類

2025.06.01

  • #デバスズメダイ
  • #バリアリーフクロミス

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