ニシキエビの脱皮殻
- 2014.01.02
- 魚類担当
お正月なので、縁起のいい生き物とされるイセエビの仲間のお話を。
「グレート・バリア・リーフ」水槽に、イセエビの仲間で最大のニシキエビがいます。
全長は最大で50㎝以上、長い第2触角を前にのばせば1.5m近くになります。足(歩脚といいます)のまだら模様がよく目立ちます。

日中は水槽の底や擬岩の奥に隠れていることが多いのですが、夕方になるとアクリルパネルのすぐ前まで出てきます。
PM5時以降は、ニシキエビの活発な様子をご覧いただけるのでお勧めです。
ニシキエビの脱皮殻をバックヤードで保管しており、ガイドツアーで紹介しています。

エビやカニの仲間は骨のかわりに硬い殻をもちます。
この殻は頑丈で体を守るには好都合ですが、そのままでは殻が邪魔をして、体が大きくなれません。
そこで、エビやカニは大きく成長するために、古い殻の下に新しい殻を準備し、その準備が整えば古い殻を脱ぎ捨てる「脱皮」をくり返し行います。
脱皮後の新しい殻は柔らかく、殻が硬くなるまでの間(数日)に水分を吸収して体を膨張させます。
成長過程や種類によって成長率は異なりますが、脱皮後の大きさが1.2~1.5倍になるものもいます。
きれいに脱皮した場合は、殻を回収して硬くなるまで固定します。

なお、脱皮の様子は滅多に見られませんので、海遊館で見かけたらラッキーです!